変わっていってる

今日もまた救急車とすれ違う。 手が震えそうになって、ハンドルを握る手に力が入る。 泣かないように歯を食いしばる。 警察署の横を通る。 心がざわざわしてくる。 あの日のことがよみがえる。 また歯を食いしばり、手を握りしめる。 いつも自転車で息子が通っていた道。 息子が行っていた美容院。 泣きそうにな... 続きをみる

時は流れる

この間年が明けたばかりだと思っていたら、もう１月も終わり。 時間が経つのがとても早く感じる。 泣いていても笑っていても、同じように時間は流れる。 同じ時を過ごすのならば、泣くよりも笑っている方がいい。 そう思っていた。 息子が亡くなる前までは。 もちろん今も笑うことはあるけど、心の底からは笑えない... 続きをみる

息子のスニーカー

玄関には、息子が履いていたスニーカーが 以前のまま置いてある。 いつも出かける前と帰宅した時は 「行って来るね」 「ただいま」 と、息子の写真に声をかけるけど そのスニーカーにも同じように心の中で声をかける。 帰って来てドアを開けると すぐにそのスニーカーが目に入る。 「お帰りなさい」 と言ってい... 続きをみる

寒い夜に

寒い夜は物寂しくて、人恋しくなる。 息子が恋しい。 最後に何度も何度も触れた 氷のように冷たかった 息子の頬を思い出す。 私の手でいくら温めても 冷たいままだった息子の頬。 大丈夫だよね。 もう寒くないよね。 今は暖かい所にいて 心も体もぽっかぽかだよね。

カレーライス

昨日の夜に突然に、明日の晩ご飯はカレーにしようと思いついた。 息子が食べたいと思っているのだろう。 カレーを作りながら、息子を想う。 大好きだったカレー。 ご飯少なめにカレーが多め。 何回もおかわりしていた。 大きなお鍋にいっぱい作っても、翌日もカレーですませたいのに足りるかな？っていうぐらいしか... 続きをみる

思い出すだけ

晩ご飯に使おうと白菜を出して、外側から1枚ずつはがしていたら、虫食いの穴があった。 この穴の中に虫がいたらいやだなと思いながらはがしていると、１cmぐらいの青虫が出てきた。 思わず 「ぎゃあああーーー」と叫んでしまった。 こんな時息子がいたら 「何？どうしたん？」 って、急いで飛んで来てくれるのに... 続きをみる

生かされている

昨夜、息子の夢を見た。 息子が亡くなったあと、息子の夢を全然見ることができなかったけど、最近は時々は夢に出てきてくれる。 以前は、眠ることに関して積極的ではなかった。 ずっと眠れない日が続いていて、どうせ寝ようと思っても寝られないし、暗闇の中で息子のことを想い、泣いて、辛いだけだし、寝なくても別に... 続きをみる

守られているのかな

私は、もともと肩はよくこる方だったが、先週はどういうわけか肩こりがひどくて、肩も首すじも痛くて頭痛までしてきた。 それが３日間続いて、ストレッチをしたり、薬も飲んで湿布を貼ったりしても、一向に良くならなかった。 もうしんどくてたまらなくなって、息子の写真に向かって息子の名前を呼びながら 「肩が痛い... 続きをみる

阪神・淡路大震災に思うこと

娘が小学校１年生、息子が８ヶ月の時だった。 激しい揺れで目が覚め、一瞬何が起こったのかわからなかった。 真っ暗な中、家族４人寒さに震えながらラジオを聞き、地震があったことを知った。 マンションの外壁には大きなひび割れが入ったが、建物自体は無事だった。 私の住んでいる所は電気と水道はすぐに復旧したが... 続きをみる

眠れてる

この間のブログに、息子が亡くなってからはぐっすり眠れないと書いたのだけど、ここのところずっと、朝起きた時に、ぐっすり眠れたと感じる日が続いている。 布団に入ってから息子のことを考えて泣いてしまっても、そのあと結構すぐに寝てしまっている。 途中で一回目が覚めることはあるけど、睡眠時間が短くても、朝起... 続きをみる

母親としての思い

DAIGOと北川景子の会見を見て、幸せそうなふたりの姿に微笑ましくもあるけど、息子にもあんなふうに愛する人と新しい家庭を築いていくという、幸せな未来があったはずなのにと思う。 時々、会ったこともない息子の元彼女のことを思い出す。 息子のことは忘れて、のうのうと暮らしているのだろうと思うと、怒りが沸... 続きをみる

空へ

お天気のいい日はベランダに洗濯物を干す。 そんなどこの家にでも見られる 日常の当たり前の風景がうちにはない。 息子が飛び降りた場所。 怖くて近寄れない。 息子がどんな思いであの柵を乗り越えたのか その気持ちを考えるとたまらなくなる。 家の中から窓越しに見ながら思う。 息子は、あの柵を乗り越え空に飛... 続きをみる

おばあちゃんへ

私の祖母は、２１年前に亡くなった。 息子が生まれて５ヵ月の時だった。 その年の夏は猛暑で、祖母はたぶん暑さにやられて体が弱ってしまったのだと思う。 祖母は祖父とふたりで暮らしていた。 １０月のある日、急に「しんどい」と言い出して寝込み、その２日後の朝に、祖父が起きたらすでに息をしていなかった。 眠... 続きをみる

８ヶ月

息子に会えなくなってから８ヶ月。 これからも 会えない日は増えていくだけ。 それは逆に考えれば、再び息子に会える日に 近づいて行っているということにはなるけど それは何年後のことだろうか。 会いたい。 息子に会いたい。 息子のはんてんを着ている。 すごく暖かい。 でも寂しい。 息子に抱きしめて欲し... 続きをみる

眠れぬ夜に

息子を亡くしてから、あまり眠れなくなった。 以前は、布団に入ればすぐ眠り朝まで熟睡していた。 途中で目が覚めることもなかった。 今は、すっと眠れる時もたまにはあるけど、たいていは眠くてたまらないはずなのに、なかなか眠れない。 全く寝られないことはないし、眠れずにゴロゴロしていていつの間にか眠ってし... 続きをみる

いつかはまっすぐに

年末年始はどこに行っても人が多かった。 家族連れやいろんな人たちがいる中で、男の子といっしょにいる母親にどうしても目が行ってしまう。 羨ましいという気持ちとともに、そんなふうにいっしょに並んで歩けるということが、普通のことなんだけど実はとても幸せなことなんだってことに、その母親は気付いているのだろ... 続きをみる

何も感じたくない

母から年賀状が来た。 母が年賀状を書いたのは知っていたけど、まさかうちにも出してるとは思わなかった。 元日に実家に行った時にも母は、普通に 「あけましておめでとう」 と言った。 母にとっては、息子が亡くなったことは大したことではないようにも思え、息子のことは完全に忘れ去られてしまっているようでショ... 続きをみる

疲れた

大晦日と元日に、うちと兄の家族とで母の家に集まった。 兄には、娘がひとりと息子がふたりいる。 甥二人は、息子と年齢が近いので、どうしても息子と重ね合わせてしまう。 甥の姿を見るだけで、涙が溢れそうになった。 義姉が甥と仲良く話していたり、いっしょに横に並んで座っているのだけでも、義姉には息子がいる... 続きをみる