息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

会えますように

我が子に自死された母親は
そこまでして
避けなければならないほど
近寄り難い存在なのだろうか。


我が子に自死された母親が
普通に外を出歩いて
普通に買い物していたら
そんなにも軽蔑の眼差しで
見られてしまうものなのだろうか。


今までに何度もあったことだけど
一日に立て続けに続くと
滅入ってしまう。


冷たい視線が
ずっと頭から離れない。





今日は娘の誕生日。
この子のために
どんなに辛くても生きると決めた。


どれだけ挫けそうになっても
生き抜く。


だから


寿命を全うしたら
必ず息子に会えますように。


絶対に
息子に会えますように。


必ず
会えますように。



平均寿命

私の住む兵庫県の女性の平均寿命は
87、07歳だそうだ。


あと32年か。


35年かも知れない。
40年、いや、もっとかも知れない。



長いなぁ。


長い。


長い。


長すぎる。


耐えていけるのだろうか。





あの日から2年7ヶ月と7日。


本当に苦しい苦しい
2年7ヶ月と7日だった。


でも、過ぎてみれば早かったと思う。
この1年も早かった。


来年も再来年も
あと35年以上あるかも知れない月日も
早く過ぎてほしいと願う。


1分でも1秒でも早く
息子に会いにいけるように。



自分の姿

スーパーで買い物をして
レジでお金を払う時
ふと横を見たら向こう側に鏡があった。
そこには自分の姿が映っていた。


背中が丸まってしまっていて
みっともない姿。


いつも人目を避けて
見たくないものは見ないように
うつむき加減に歩いているから
そんなふうになってしまう。


こんなんじゃだめだなと思って
背筋を伸ばして歩いてみた。
伸びた背中が気持ちいい。



けど



道路を挟んで向こう側を歩く男の子。
背格好が
歩く姿が
息子によく似ている。


目で追って


見なきゃいいのに


まだ追って


涙が出てきて


落ち込んで


またうつむいてしまう。




息子を求めて
時々は空を見上げても


胸を張って


前を向いて


なんて


やっぱり無理。



無理だけど


なんとか歩んで行けてるから


それでもいい。