息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

心から笑えない

時々、自分が能面のような顔をしていると感じる時がある。
まわりのあらゆる物が息子を思い出させるから、泣かないように、何も感じないようにと無表情になってしまう。


人と話す時には、作り笑いをしている。
作り笑いをしてまで無理に笑うことはないのにと思いながらも、笑うふりをしてしまう。
だから、もう大丈夫、立ち直った、なんて思われてしまうのだろう。



もう心の底から笑うことはなくなってしまった。


楽しいっていう感覚って、どんな感じだっただろうか。
一番最近、心から楽しいって思えたのはいつのことだったのだろう。
何をして、何を見て楽しいって感じたのだろうか。
覚えていない。
思い出せない。


楽しいと感じることも、心の底から笑えることも、もう二度とないだろう。
心にぽっかり空いた穴に、ずっと隙間風が吹いていて、その穴は、息子が戻って来ない限り埋まることはないのだから。



こんな私を見て、息子は悲しんでいるのかも知れない。
笑っていてほしい、楽しんで生きてほしいって思っているのかも知れない。
でも、しょうがない。
息子がいなくなって悲しいんだもの。
息子に会えなくて寂しいんだもの。





いつか息子に会える時には、笑顔で会いたい。
その時に、ちゃんと笑えるのだろうかと思う。
でも、今笑い方を忘れていても、息子に会えたら、その時は心の底から自然に笑うことができるだろう。
きっとできる。





×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。