やっぱりわからない
新聞の投稿欄に、「死んではいけません」というタイトルの記事が載っていた。
私と年齢がひとつ下の女の人が書いたもの。
その内容を簡単にすると
いじめによる自殺が多い
どうか死ぬことを考えないで
学校なんか行かなくていい
勉強はどこでもできる
生きていたらきっと幸せな日がやってくる
いじめをするようなくだらない人間のために死んではダメだ
というもの。
その中に書かれてあったある部分を読んで、落ち込んでしまった。
お母さん、お父さん
子どもをよく見てあげて下さい
話を聞いてあげて下さい
親が子どもをのことをちゃんと見ていれば、普段から話を聞いてあげていればわかるはず
気付くはずだから
そう言われているようでショックだった。
私は、息子のことをよく見ていなかったのだろうか。
息子の話を聞いてあげていなかったのだろうか。
息子とは、特別によく話をしていたわけではないけど、息子もおしゃべりな方ではなかったけれど、親子の会話は普通にあったと思う。
私は、職場での愚痴も、娘よりも息子によく話しては慰めてもらっていた。
息子も、バイトでのことやいろいろ話してくれていた。
私が朝、家を出る時に息子がまだ寝ていたら、必ず「行ってくるね」と声をかけてから出かけていた。
でも、気付かなかった。
何も気付いてあげられなかった。
毎日顔を合わせていながら、気付かない親がおかしいというのは、世間一般の普通の考えなのかも知れない。
私は、毎日のように自分を責めている。
同じ自死遺族の方々も、自責の念に苦しめられている。
やっぱりわからないのだ。
この苦しみは。
同じ立場の人にしか。