息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

何もかもが

お正月が過ぎたと思ったら、成人式にセンター試験。

どうしても息子に繋げてしまう。


それが終われば、節分にバレンタインデー。

どんなことにも息子との思い出がいっぱい詰まっている。


そのあとは、卒業式、入学式という華やかなシーン。

本来なら息子は、今年大学を卒業するはずだった。

息子の晴れ姿はもう見られない。



それが過ぎだら、2回目の命日がやって来る。

1年のうちで一番気持ちが不安定になって、苦しい時期。

今年もまた命日が近くなると、どうしようもない不安に襲われて、落ち着かなくなってしまうのだろう。



何もなくても辛い涙涙の日々。

いろんな行事や出来事が、辛さを倍増させる。

楽しかったはずのことが全て、悲しみを誘う。


何もかも、本当に何もかも変わってしまったんだと思う。




「どの季節が一番好きですか?」

なんて聞かれても答えられない。


どの季節もみんな嫌いだ。

悲しまないで

息子に供えているお花の水を替えようとしたら、水滴が息子の写真に落ちた。
水滴は、息子の目からこぼれるように流れていた。
息子が泣いているように見えた。



息子が泣いている。


何が悲しいのだろう。


私が泣いてばかりいるから?


私が息子を悲しませているのなら
ごめんなさい。


私が笑ったら、息子も笑ってくれる?


でも、私は笑えない。
毎日が悲しすぎて、苦しすぎて、笑えない。


息子を思うと泣いてしまう。
息子が恋しいから泣いてしまう。


私が悲しんでいても、息子には笑っていてほしい。
そう思うのはわがままだろうか。


お願いだから
私が泣いても悲しまないでいてほしい。


私の涙は、息子への愛の証。
涙は一生止まらない。


だから、悲しまないで。
笑っていて。






息子に会いたい

テレビで流れるGoogleのCM。

今年はやりたいから始めよう。


いろんな「やりたい」がある。

それぞれの「やりたい」を聞く度に、無意識に心の中でつぶやいている。



「志望校に受かりたい」


息子に会いたい


「フルマラソン完走したい」


息子に会いたい


「高級な寿司が食べたい」


息子に会いたい


「ダンスが上手くなりたい」


息子に会いたい


「写真を習いたい」


息子に会いたい


「ホームラン打てるようになりたい」


息子に会いたい