息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

どうしようもない気持ち

8月26日は夫の9回目の命日。


もう35年ほど前のことだけど、夫に結婚しようと言われた時、夫は「俺は不死身やからな」と言った。
そんなことはあるわけないのだけど、その時は、きっと本当に不死身に違いない、この人は私を残して先に逝くことはないとなぜかそう感じた。


結婚して24年、夫は亡くなった。


不死身だって言ったのに。


病気でだったけど、もっとやさしくしてあげれば、ああすれば、こうすればよかったと、自分を責めた。
思い出すたびに苦しかった。


息子が旅立ってからは、もちろん忘れてはいないけど、夫のことはあまり思い出さなくなった。
息子への思いが強すぎて、息子を失った喪失感があまりにも大きすぎて。


「おはよう」も「おやすみ」も、「行ってきます」も「ただいま」も、息子の写真を見ながら言う。
ご飯もお菓子を供えるのも、息子を思いながら。


時々、申し訳なくて夫に謝る。


今日も思うのは息子のこと。
明日も明後日も、たぶん夫の命日でも、会いたいと思うのは息子。


どうしようもないこの気持ち。


夫に会いたくないわけじゃない。


息子に会いたい。


ただそれだけ。



夏の日

車に乗って信号待ちをしていたら、斜め向こう側に小学校高学年ぐらいの男の子の集団がいるのが見えた。
その中のひとりの、帽子をかぶってリュックを背負って自転車に乗っているその後ろ姿が、10年ぐらい前の息子の姿に似ていた。


ドキッとした。


また気持ちが沈んでいく。


見なきゃよかったな。



そのあとスーパーに行ったら、お母さんが自分の子を呼んでいるのか、名前を叫んでいるのが聞こえた。
息子と同じ名前を。


見ないように背を向けた。


私の息子の名前を呼ぶなよ
って、羨ましいのを通り越してムカついた。


ムカつくのもおかしいけど。



毎日、何度も何度も息子の名前を呼ぶ。
どれだけ呼んでも来てはくれないけど。


夢にさえも出て来てくれない。




どうしているんだろう。



あーーー会いたい。


会いたい。



真っ黒に日焼けして、汗をダラダラかいて、いつも
「あっついな!」
って言っていた。


もう一度見たいな、その姿。



大切な大切な存在だったのに


息子が生まれてから21年の間に



言葉で傷つけたかも知れない


態度で傷つけたかも知れない


あの時



あの時や



あの時



あの時も



あの時も



あの時も




ただただ


後悔することばかり



思い出して


苦しくて



ごめんね


ごめんなさい


謝りたくて




会いたくて



会いたくて




声を上げて泣いた





今日は
泣きすぎて頭が痛い