息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

夢で

久しぶりに息子の夢を見た。


夢の中の息子は、小学4年か5年ぐらいだった。


内容はよく覚えていないけど、たぶんそんなに大したことではないちょっとしたトラブルがあって、息子が心配そうな顔をして私のそばにずっとついていてくれていた。


その中で息子が


「母さん、大丈夫?」


だったか


「母さん、大丈夫やで」


って言っていた。


どっちにしても嬉しい。
息子が私のことを気にかけていてくれた。



夜、布団に入ってから自責の念に襲われて、息子に謝りながら眠ったから、夢の中に会いに来てくれたのかな。





「母さん、大丈夫?」


うん、大丈夫。



「母さん、大丈夫やで」


うん、大丈夫やね。




ありがとう。







居心地のいい場所

娘が
「結婚するのはするのは嬉しいけど、家を出て行くのはいやや。この家から出たくない。」
と言った。


娘にとってこの家は、仕事で疲れていても帰って来ればホッとできる、気を遣わずにだら~っとくつろげる、そんな居心地のいい場所なのだろう。






息子にとってはどうだったのだろう。


居心地のいい場所ではなかったのかも知れない。


そう思うと、胸が苦しくなってくる。


ただあやまることしかできない。






息子が今いる所は、居心地のいい場所だろうか。


心安らげる所だろうか。


心の底からから笑っていられる、そんな場所だろうか。




そうだといい。


そうであってほしいと強く願う。

自己嫌悪

来年の4月に結婚が決まった娘。
相手の御両親との顔合わせのためホテルで食事会を、彼と御両親、娘と私の5人でやった。


御両親はとても優しくて、特にお父様は始終ニコニコしていて、その笑顔を見ていると心癒される気がした。
あちらには、上から、男、男、男、女と息子さんが3人、娘さんが1人いて、彼は次男にあたる。
みんな家を出ており、御夫婦二人で暮らしているのだけど、見ているだけで仲がいいのがよくわかる。


お母様が、息子さんがたまに帰って来てもずっと自分の部屋にいてご飯の時にしか顔を見せないとか、メールを送っても返事が返ってこないとか文句を言いながらも、横にいる彼を見ながら顔はとても嬉しそうにしている。
私もずっと笑顔で聞いてはいたけど、心では息子を思って泣いていた。
やっぱり幸せそうな家族を見るのは辛い。
辛かったけど、この場では暗い顔をしてはダメだと頑張って笑顔でいた。


最後に、娘は御両親と電話番号の交換をした。
その姿を見ながら、娘はもうあっちの家族になってしまうのだなと、無性に寂しくなった。
だからといって私の娘ではなくなるわけではないし、あちらは京都でこっちは神戸で、娘は結婚してもなるべく私の近くに住みたいと言ってくれている。
でも、私の人生はもう終わりにしたい、すぐにでも息子に迎えに来てほしいって思った。



ここのところ週末は、ずっと娘の用事に付き合って出かけていた。
しばらくはそれもなさそうなので、娘に
「もう私も用無しかな。もういらんな。」
なんて嫌味を言ったら、無言で頭を1発殴られた。


わかってる、まだまだ娘のために生きなきゃならないってことは。
わかってる。
ちゃんとわかってるけど。



自分が嫌い。
娘に嫌味を言ってしまう自分が嫌い。
息子を旅立たせてしまった自分が大嫌い。



夜、布団に入ってから思いっきり泣いた。
疲れているはずなのに、涙が止まらなくて眠れなかった。





会いたい。


早く会いたい。