どうしようもない気持ち
8月26日は夫の9回目の命日。
もう35年ほど前のことだけど、夫に結婚しようと言われた時、夫は「俺は不死身やからな」と言った。
そんなことはあるわけないのだけど、その時は、きっと本当に不死身に違いない、この人は私を残して先に逝くことはないとなぜかそう感じた。
結婚して24年、夫は亡くなった。
不死身だって言ったのに。
病気でだったけど、もっとやさしくしてあげれば、ああすれば、こうすればよかったと、自分を責めた。
思い出すたびに苦しかった。
息子が旅立ってからは、もちろん忘れてはいないけど、夫のことはあまり思い出さなくなった。
息子への思いが強すぎて、息子を失った喪失感があまりにも大きすぎて。
「おはよう」も「おやすみ」も、「行ってきます」も「ただいま」も、息子の写真を見ながら言う。
ご飯もお菓子を供えるのも、息子を思いながら。
時々、申し訳なくて夫に謝る。
今日も思うのは息子のこと。
明日も明後日も、たぶん夫の命日でも、会いたいと思うのは息子。
どうしようもないこの気持ち。
夫に会いたくないわけじゃない。
息子に会いたい。
ただそれだけ。