息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

やっぱりわからない

新聞の投稿欄に、「死んではいけません」というタイトルの記事が載っていた。

私と年齢がひとつ下の女の人が書いたもの。

その内容を簡単にすると


いじめによる自殺が多い

どうか死ぬことを考えないで

学校なんか行かなくていい

勉強はどこでもできる

生きていたらきっと幸せな日がやってくる

いじめをするようなくだらない人間のために死んではダメだ


というもの。


その中に書かれてあったある部分を読んで、落ち込んでしまった。




お母さん、お父さん

子どもをよく見てあげて下さい

話を聞いてあげて下さい




親が子どもをのことをちゃんと見ていれば、普段から話を聞いてあげていればわかるはず

気付くはずだから


そう言われているようでショックだった。



私は、息子のことをよく見ていなかったのだろうか。

息子の話を聞いてあげていなかったのだろうか。


息子とは、特別によく話をしていたわけではないけど、息子もおしゃべりな方ではなかったけれど、親子の会話は普通にあったと思う。

私は、職場での愚痴も、娘よりも息子によく話しては慰めてもらっていた。

息子も、バイトでのことやいろいろ話してくれていた。

私が朝、家を出る時に息子がまだ寝ていたら、必ず「行ってくるね」と声をかけてから出かけていた。


でも、気付かなかった。

何も気付いてあげられなかった。



毎日顔を合わせていながら、気付かない親がおかしいというのは、世間一般の普通の考えなのかも知れない。


私は、毎日のように自分を責めている。

同じ自死遺族の方々も、自責の念に苦しめられている。


やっぱりわからないのだ。

この苦しみは。

同じ立場の人にしか。

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