何も感じたくない
母から年賀状が来た。
母が年賀状を書いたのは知っていたけど、まさかうちにも出してるとは思わなかった。
元日に実家に行った時にも母は、普通に
「あけましておめでとう」
と言った。
母にとっては、息子が亡くなったことは大したことではないようにも思え、息子のことは完全に忘れ去られてしまっているようでショックだった。
母は、私が今でも毎日泣き続けていることも知らない。
それをわかってほしいとも、わかってもらえるとも思っていない。
だから何も言わない。
たかが年賀状。
「おめでとう」の言葉も、お正月だから何も考えずに言っただけのことなんだろう。
そんなことぐらい軽く流してしまえばいいのかも知れないけど、クリスマスに続き、年末年始という時期を暗い気持ちで過ごしているのに、軽くなんか流せない。
心が何も感じなくなればどんなに楽だろうと、時々思う。