息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

息子のお気に入り


来年の干支は申ってことで
ふと思い出したことがある。


12年前の年末に
母がどこかの店で見つけたさるのぬいぐるみ。
母はひとめ見て気に入ったらしく
翌年が申年だからってことで買い
家の下駄箱の上に飾っていた。


毎年大晦日と元日は、母の所に
私の家族と兄の家族が集まることになっていた。


当時9歳だった息子は
大晦日と元日の二日間
なぜかそのぬいぐるみをずっと持って遊んでいた。
もともとぬいぐるみが好きだったとかいうわけでもないのに。


その様子を見ていた母は
「そんなに気に入ったんやったら、あげるから持って帰り」
と。


喜んだ息子は
そのぬいぐるみを家に連れて帰った。





今は、息子の部屋の本棚の上に座っていて
ひとりぼっちで寂しそうだったから
こっちの部屋に連れて来た。


息子が9歳の時からずっと
息子のことを見守ってくれていたこの子を
これからは私が大切にしようと思う。

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