息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

事実

息子は食欲旺盛で、特に白いご飯が大好きだった。

ピーマンやきのこ類、酢の物は苦手だったけど、いつも残さずに食べてくれた。

いかにも不味そうに、お茶で流し込むように食べてたけれど。

大皿に山盛りの量でも、好物だったらペロッと平らげていた。


息子は、食べ終わると手を合わせて

「ごちそうさまでした」

と言ったあと、必ず

「うまかったー」

と言ってくれた。


そのひと言が嬉しくて

美味しそうに食べる姿が見たくて

たとえ手の込んだものでも、息子が食べたいと言えば作ってあげた。



息子がいなくなってから、作る量はかなり少なくなった。

お米もなかなか減らない。


手間もかからないし、楽になった

と思う。


そんなことを思う自分に罪悪感を感じるけど

それが事実なのだ。

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