息子に会いたい

21歳の息子に先立たれてしまった母

忘れてはいけないこと

母のいる病室から見える中学校のグラウンドでは、吹奏楽部が練習をしているのが見える。


「なんで吹奏楽部が外でやってるんやろ」
と娘に聞いたら
「体育会のマーチングの練習やろ」


そうか、もうすぐ体育会があるんだ。


体育会で、息子はリレーの選手だった。
クラス対抗でも部対抗でも、アンカーとして頑張っていた。
部対抗では、陸上部の面子にかけて他の部に負けるわけにはいかないと。
トップでゴールする姿は、ビデオカメラに収められている。
それを見る勇気は、私にはまだないけど。




グラウンドを走る息子の姿が見えてくる。
その誰よりもかっこいい姿が、たくましい姿が見える。



息子には、悩んで苦しい時ばかりではなかった。
きらきら輝いている時も、前向きに頑張っている時もあったんだ。
それを、息子の笑顔と共に忘れないでおこう。

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